10.もし何億年もの時間が経っていないのであれば、化石はどのように出来たのですか?

 「化石はどのようにして出来るのか?」という前の質問に対する解答で、この質問にもほとんど答えています。化石が出来るのは時間の問題ではないことを、詳細に説明しました。これは、当初は創造論者が研究の結果得た結論であったのかも知れませんが、現在はクリスチャンであるかないかは関係なく、地質学会の一致した見解であることを付け加えておきます。前の質問に対する解答でも地質学会の書物から敢えて引用しましたが、化石化する条件を検討し、時間は関係がないことを明言しています。実際、条件を厳密に設定すれば、数週間から数ヶ月で化石になることが、実験的に確かめられています。また、自然界に於いて、短い期間に生成した証拠の化石が相当数発見されています。
 ここでは、補足的な説明を付け加え、また短い期間で出来た化石の証拠写真をお見せしたいと思います。

 化石が「何千万年前のもの」「何億年前のもの」と言われるのは、主として化石が見つかった地層の年代によるためです。こうして化石が出来るためには、「何百万年」「何千万年」必要であると、驚くほど長期間に亘って繰り返し、繰り返し教えられたために、記憶力の良い人類は固い信念にさえなってしまっています。「信じる」という不思議な機能は、知的な学びを遙かに乗り越えてしまう力を持っています。論理的な説明、事実を突きつけられて説明を聞いて「なるほど」と頷いても、その頷きは血となり肉となりにくいのが実態です。無意識下の「でもね」という言葉が猛然たる力を発揮して迫ってくるのです。このことを念頭に置いて、何億年という世界と決別する勇気を、私たちは持たなければならないのです。

noah_10_1.jpg 大きな方の魚が、今まさに小さな魚を呑み込もうとしたその瞬間に、大洪水か何かで急激に土砂が覆い被さってきたのかも知れません。その瞬間に空気や微生物などと完全に遮断されて埋まってしまったのでしょう。それがいつ起こったかは不明ですが、食べる側の魚は呑み込む僅かの時間もなく即死、食べられる側の魚も逃げることも出来ず即死でした。そして、この二匹の魚の周囲は、この魚を破壊する要因、酸素や微生物などからいっさい隔離されて、二匹一緒に化石化したのでしょう。それが、何千万年もかかって、ゆるゆると化石になったとは非常に考えにくい仮定でしょう。二匹が同時に、そして瞬間的に死んだので、そのままの姿で化石になったものと考えられます。

    ********** その他の例 **********

noah_10_2_1.jpg 世界中には、非常に数が多いというわけではありませんが、しかし、相当数の興味深い化石が発見されており、化石化に時間が掛からないことを証明しています。写真は恐竜がまさに卵から孵化しようとしている瞬間の化石です。孵化しつつある特別の瞬間に完全に息の根を止められ、そして、そのまま酸素や他の動物や微生物による分解を受けなかった化石が、このような動きの、まさにその瞬間に土砂か何かに襲われて、この瞬間の状態のまま化石化したものと思われます。動物のこのような瞬間の動きが、破壊もされず、そのままの姿で化石になっているのです。化石化するのに何百万年、何千万年かかったわけがありません。


noah_10_3.jpg これら以外に、生命活動の痕跡として、足跡化石が発見されていますが、写真はティラノサウルスの足跡化石です。どんなに深く踏みしめたとしても、常識的には足跡はすぐに消えてしまうものです。それが、化石として保存されているということは、その足跡をそのまま固定、あるいは硬くして固定するなにがしかの力が働いたことを意味します。長時間かかって化石化したとは思えません。         

 また、数多くの卵が整然と並べられている恐竜の巣の化石も発見されています。写真に見られるように、円形に卵が整然と並べられており、これも、瞬時にしてすべての破壊要因から遮断されて卵と巣の全体が護られて、巣が短い期間に化石化して保存されなければ、完全に近い形で発掘されることはあり得ないことです。
生物ではありませんが、そんなに昔の物ではないことが判明している物質の化石が発見されています。生物由来の物質としては、写真はハムが化石化したものです。また、茶色の袋は小麦粉の袋詰めですが、「一般に化石化には何百万年もかかると信じられている・・・・が、それは真実ではない」と説明されています。ハムや小麦粉は、どんなに古いものとしても、せいぜい何百年の年数でしかありません。

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 製造された時期が判明している鉄の輪が、化石化して発見されました。「西オーストラリア北部の80マイルビーチで、1920年~1970年に使われていた8番ワイヤーが発見された。1970年代に、海まで続いているフェンスを見たとの証言がある。」と説明が付いています。化石化したカウボーイハットも幾つも発見されています。このように、最適な条件下では、数週間~数十年の間に化石が生成した証拠が幾例も発見されているのです。

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