2.全知全能の神がなぜ完全な人間を創造なさらずに、不完全な人間を創造されたのか?

創造されたアダムとエバは、今の私たちからは想像を絶するほど優秀であったことは、極めて短い時間に創造されたすべての飛ぶ鳥、野の獣などに、主のみ御旨に適った適切な名前をつけることが出来たことから察知できる。

人間も動物も多様性を与えられて創造されたが、時代と共に遺伝情報を失う方向に推移してきたことが判明している。すなわち、アダムやエバが持っていた遺伝情報は、現代の私たちに備わっている遺伝情報に比較して比較にならないほど膨大なものであったと思われる。

さらに、地球全体を、また動物たちを支配・監督・管理して維持する任務・権限を与えられたということは、その任務を果たすことが出来ると全能の主が判断なさったからである。現在、この任務を果たすことに人類は完全に失敗し続けていることを思うとき、二人がどのように完璧に造られたかが想像できる。

そして、顔と顔を合わせて神と親しく交わりが出来るほど聖で、また完全であったのである。なぜなら、神のみ姿を映された者であったのであるから、完全であったのである。

しかし、完全である神のみ姿を映されたからこそ、自由意志を与えられたのである。にもかかわらず、せっかく与えられた自由意志を間違って行使してしまったのである。